工場の設備機械による床振動トラブルを解決!
制振装置
生産工場における床振動トラブルの解決事例です。ヤクモの新型AMDは、大幅な小型化&大出力化を実現。設置場所に合わせた形状カスタマイズが可能で、生産スペースを無駄にせず、快適な作業環境を実現します。
課題
近年の工場設備機械の大出力化・高速化に伴い、機械が原因で大きな床揺れが発生し、問題となるケースが多くなっています。
A社工場においても、最新の設備に置き換えるたび、床揺れが大きくなり、作業環境の悪化が懸念されていました。床振動を測定したところ、作業場の基準とされているISO2631/2の環境係数8を10dB以上オーバーする振動が発生していました。ヤクモでは更に詳細な解析を行い、特に大きく発生している6.3Hz、20Hz付近の振動成分が、床の固有モードに起因するものであること、シミュレーションで機械加振力を数値化し設備機械がどの程度の出力なのかを把握しました。
対策にあたっては、下記2点を満たすことが条件でした。
- 設備機械の大出力に対応し効果を得ることが出来ること
- 生産ペースを極力無駄にしないこと
お客様と弊社で各種対策方法を検討した結果、小型で大きな効果が得られる制振装置AMD(アクティブマスダンパー)の設置がベストという結論になりました。
対策
設備機械の大きな加振力に対抗するため、大推力のアクチュエータを搭載し、製造ラインの僅かな隙間に格納できるようカスタマイズ設計した600kgタイプ(YAMD-0600)を新規に開発しました。設置台数は、設備機械1ラインに対して1台、ラインの中央に配置することとしました。
結果
AMDの効果で、1次モード及び2次モードの振動を低減。作業場の基準である環境係数8(ISO-2631)をクリア。生産スペースを無駄にせず、作業環境を大きく改善することに成功しました。